運命

私は、何のために生きているのか、
長い間、理解することができなかった。


好きなことをやりたいと思っていたのだが、
その好きなこととは何なのか、きっかけすらつかめなかった。


何をどうやって悟っていけばいいのか
だれも真実を教えてはくれなかった。


自分の本当の好きなこと
人生の本当の目的が分からないのは、
人々に憑りつく魔物のようなものだろう。


生きていくためにやらなくてはいけないことに
日々追いかけ回されていて、
本当にやりたいこと、人生の本当の目的を悟るための、
心の余裕がなくなってしまっているのかもしれない。


とりあえずの第一歩は、自分が夜も眠るのが惜しいほどの
楽しいと思えることを思い出してみることだ。


「人生の棚卸」である。


たとえば、映画が好きなら、
映画製作の背景を見てみる。
脚本家の話を聞きに行く。
映画関係者の講演会に行ってみる、など。


すると、自分に本当に響くことは、
人を喜ばせることなんだということに気づくかも知れない。


無意識を明確な意識に変えない限り、
それは君の歩みを誘導していくことになる。
それを人は運命と呼ぶのである。